手軽にできるトレーニング法(ウッドダンベル)

ウッドダンベルトレーニング

ウッド・ダンベル体操で健康長寿・転倒予防
     解説 和歌山大学教育学部体育学 中 俊博 教授

私達が生活をするうえで、筋肉はとても大切なもの。身体を自由に動かすことができるのは、一般的に筋肉と呼ばれる骨格筋の働きです。
骨格筋を鍛えるための、無理のない筋肉トレーニングを紹介します。
年をとると共に、関節や骨・筋肉も衰えてきます。しかし、筋肉においては、どの年代でもトレーニングの効果が認められています。 筋肉を無理なく鍛えることが、骨や関節への負担を少なくし、老化予防を防止する鍵となるのです。
今回は、ダンベルを使って上半身を鍛え、肩こり防止。下半身を鍛え、転倒予防のトレーニングを紹介します。

和歌山大学
教育学部体育学
中 俊博 教授

ウッド・ダンベル体操は、ウッド・ダンベルを用いて行うトレーニング法で、主に上肢を中心に、手軽で場所をとらない軽い負荷の筋力づくり運動です。各6~10回で、休憩を入れて3セット行います。

ダンベルカール

ウッドダンベル・カール

方法

椅子に座った状態で、右手でダンベルを持ち右肘を右膝の上におきます。
左手は右肘をしっかりと固定します。
右肘を曲げて、ダンベルを肩の高さまで持ち上げ、元に戻します。 ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。
曲げる時、息を吸い、伸ばす時、息を出します。

鍛えられる筋肉

ちからこぶ(上腕二頭筋)、その内部につく筋肉(上腕筋)
手首の手のひら側の筋肉(前腕屈筋群)

ポイント

背筋を伸ばして行います。おろす時(元に戻す時)も力を抜かないようにします。反動を使わないように気をつけます。

ダンベルプルアップ(ワンハンド・ローイング)

ウッドダンベル・プルアップ

方法

両足を肩幅よりもややせまい程度に広げて立ちます。 その状態から、両足を軽く曲げ、次に背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、 前に置いたイスや低いタンスなどの上に左手を置きます。 右手にダンベルを持ち、まっすぐぶら下げて構えます。 脇を締めて肘を曲げダンベルを脇の下まで引き上げ元に戻します。 ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。 引き上げる時は息を吸い、伸ばす時は息を出します。

鍛えられる筋肉

広背筋、大円筋

ポイント

背筋を伸ばして行います。おろす時(元に戻す時)も力を抜かないようにします。反動を使わないように気をつけます。

ダンベルサイドベンド

ウッドダンベル・サイドベンド

方法

両足を肩幅程度に自然に開いて立ちます。 ダンベルを右手で持ち、ダンベルのほうに体を傾けます。 骨盤を固定したまま、ダンベルの重さに少しずつ逆らいながら倒していく感じです。 もう一方の手は、頭の横に添えておきます。 ダンベルと反対側に上半身を横に曲げて元に戻します。 ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。
横に曲げる時は息を吸い、伸ばす時は息を出します。

鍛えられる筋肉

脇腹・横腹(内・外腹斜筋)

ポイント

背筋を伸ばして行います。
バランスを崩さないよう、注意してください。
腰の位置は常に「一定」です。前後左右にぶれてはいけません。 手でダンベルを引っ張らずに、腹筋側部に意識を集中して行います。 反動を使わないよう気をつけます。

ダンベルショルダーシュラッグ

ウッドダンベル・ショルダーシュラッグ

方法

両足を肩幅程度に自然に開いて立ち、両手にダンベルを持ちます。 両手は下に垂らしたまま、両肩をすくめすように上げます。 そのまま、後ろへ大きくゆっくりまわしてもとの位置に肩を下ろします。 肩を上げる時は息を吸い、元に戻す時は息を出します。

鍛えられる筋肉

僧帽筋

ポイント

僧帽筋の力で、両肩が上がることに意識を集中して行います。 腕の筋肉は伸ばしたままにします。 動作中、顔は前を見ます。 反動を使わないよう気をつけます。

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